ちきりん+梅原大吾「悩みどころと逃げどころ」

月間200万ページビューの社会派ブロガーちきりん氏と、世界一のプロゲーマー梅原大吾氏の異色人生対談。「梅原さんは学校が嫌いで、授業中は寝てばかりいたという。それなのに私の周りにいる、一流大学を出た誰よりも考える力が凄い。いったいどこで学んだの? 学校の役割って何なんだろう……」。そんな、ちきりん氏の疑問から始まったこの対談は、「いい人生の探し方」にまで発展しました。

小さい頃からゲームという“人生で唯一無二のもの”に出あいながらも、「自分の進む道はこれでいいのか?」と悩み続けた梅原氏。一方、いわゆる“エリートコース”を自分から降りたちきりん氏は「頑張って、頑張って、それでもダメだったら、自分の居場所を探すために“逃げる”のも幸せをつかむ方法」と言う。立ち位置も考え方もまったく違う二人が、足かけ4年、100時間にもわたって語り合い、考え抜いた人生談義。学校で真面目に勉強してきたのに競争社会で行き詰まっている人、やりたいことが見つからなくて悩んでいる人必読! 今日から人生が変わります!

p42
ウメハラ 実はゲームの世界でも、日本人は「疑問を持つ力」が足りないんです、ファンからの質問でもその差は歴然としてて、アメリカ人の質問の方が圧倒的におもしろい。

(略)

「あなたの動画を見てると、この部分動きが他のプレーヤーより非効率に思える、それなのにあなたが一番、勝ってる。ウメハラさんが一見非効率に見える動きをするのはなぜですか? やっぱりそこに強さの秘密があるんですか? それとも単に好みの問題ですか?」みたいにアメリカ人ん質問は感心するほど具体的だし、深いんです。
ところが日本人からの質問は、僕は思うように勝てません。どうすれば勝てるようになりますか?」みたいな質問ばかり。格闘ゲーム自体は、日本のほうがレベルが高いのに。

自分で考えることの少ない学校教育のせいなんでしょうか。疑問を持つ能力って結構大事。

p21
ウメハラ 今まで自分がやってた「簡単で強いキャラで勝ち続ける」というやり方が、いかにくだらないと思われてたか、身に染みてわかりました。
ちきりん はーん、そういう勝ち方をしてると、一人だと認めてもらえないんだ?
ウメハラ あんなに勝ってたのにたいして評価してもらえてなかったんだと気付いて、すごくショックでした。その時「たとえ勝負事であっても、ただ勝てばいいわけじゃない」と学んだんです。

ゲームの全国大会だと、弱いとされているキャラが優勝するとすごく盛り上がりますね。逆に最強キャラが勝つとうーん?みたいな反応をみんなします。

p94
ウメハラ 僕は「与えられる基準」が嫌で、常に自分で基準を作った探したりしてた。だから不安なのは、この物差しでホントに合ってるのかってことのほうでした。
ちきりん 物差しの是非について考える人は、学校エリートにはなれないです。与えられた物差しに疑問を持つヒマがあったら、その物差し上で一番大きな数字をたたきだそうと頑張るのが学校エリートだから。

人を何で判断するか。学校の場合は成績の良さで、これがいいといい大学に入れて大企業にも入れます。でも、人として大事なのはそんなのじゃないでは、と。

p177
ウメハラ 「金は鋳造された自由である」というドストエフスキーの言葉を人から聞いて、そのとおりだなって思ったんです。たとえば一億円あれば、一億円分の自由が手に入る。その分、働かなくてもいいし、あればあっただけ選択肢が広がって、好きなことができる。
でも最近わかったのは、お金で手に入る自由っていうのは、物質的な自由なんですよね。精神的な自由に関しては、お金が入れば入るほど、制限が多くなって、むしろ損なわれてしまうことも多い。

ゲームをする楽しさなんかはお金を積んでも手に入らないものですからね。精神的なものはお金では買えません。

p190
ウメハラ 僕はずっと不安だったわけですよ。ゲームで世界一になってても、真っ白な履歴書を見て人を判断する人たちには、僕はもうどうしようもない、なんの望みもない人間に映ってたわけです。もちろん自分では「オレには何かある。これだけ頑張ってるんだから、何かあるはず」って信じてるんだけど、相手には伝わらない。まったくわかってもらえない。
(略)
でもね、もしあの時、僕を信じてくれる人がいたら、どうなってただろうって思うんです。

ウメハラさんは学歴がないことをコンプレックスに感じてるような感じでした。学歴がなくても誇れるものがあればいいんじゃないかなと思います。

p198
ちきりん 本を出す前後では、世間からの扱われ方が変わったと感じます。なぜなら本を出しているというのは、「この人は学校的価値観コミュニティのひとつである出版業界が評価した人です」っていう証明になるから。
だから学校的価値観にどっぷり浸かってる人の中には、売れなくてもいいからとにかく本を出したいって人も多いんです。

自費出版で本を出す人もいます。本というのが単なる娯楽ではなく、何か高尚なニュアンスを持ったものになっていると感じます。


社会派ブロガーのちきりんさんとプロゲーマーのウメハラさんの対談。交わることのない二人ですが、直感派のウメハラさんと理論派のちきりんさんとでいい味出してます。

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